進級
「ねえ、奏ちゃんクラス一緒だといいね」
「ああ、そうだな」
春休みも終わり今日からまた学校が始まる
俺と癒李はいつも通り自転車を走らせる
「おっす、今日も一緒に登校か？」
「よー、空手バカ」
祐治が後方から追いついてくる
「空手バカ言うな！」
「久しぶりだね、３人で一緒に登校するなんて」
「そう言えばそうだな」
会話しているうちに俺達は学校についた
それから始業式をしてから旧一年の教室でクラスの書いた紙が配られる
「奏ちゃん、また一緒だよ」
「そうみたいだな」
他には、初音ちゃんに祐治まで一緒だ
それ以外のやつはみんな他のクラスからだ
「でも、なんか出来過ぎてるような………」
作者の御都合主義か？
「まあ、いいじゃない」
「そうだな」
教室に入ると早速祐治が話しかけてきた
「一緒のクラスか、結構長い付き合いだけど初めてなんじゃないか？」
「よく考えるとな」
「それより、このあと屋上で一勝負しようぜ」
「……この空手バカが、癒李いいか？」
「いいよ別に」
それからホームルームをして今日は終わりやっぱり初日ってのはいいねー
それで、今俺と癒李と祐治はさっきの話通り屋上に来ている
「今回は負けねーからな」
ウォーミングアップをしながら祐治は言う
「勝ったらジュース２本な」
俺は構える
「両者……始め！」
「先手必勝!!」
癒李の合図と同時に祐治はいっきに間合いをつめ連打を浴びせる
「ん？」
俺はいとも簡単にそれをかわす
「もう一丁」
また祐治は俺に連打を浴びせるが俺はそれをまた軽がるとかわす
「ちくしょう」
祐治はむきになって攻撃してくるがそれをすべて俺は軽くかわす
「あ！」
大振りをして体制を崩す、俺はそれを見逃さずに祐治に足をかけて倒す
「ジュース２本な」
地面に仰向けに倒れた祐治を起こしながら言う
「祐治、毎日ちゃんとトレーニングしてるか？ 動きが止まって見えるぞ」
それが最初に俺が「ん？」と言った理由だ
「お前に負けてから毎日それまで以上のトレーニングしてるぞ」
「奏ちゃん、龍也さんとの特訓の所為じゃない」
「何やったんだ？ 奏」
「いや何、速さ数百倍のガトリング砲をかわしてただけだ」
「はい!?」
(2002年4月29日)
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